名古屋市立大学整形外科 - Department of Orthopaedic Surgery Nagoya City University Medical School.

疾患紹介

小児グループ

発育性股関節形成不全症(先天性股関節脱臼)

我が国では1975年から始まった先天性股関節脱臼予防活動により、現在股関節脱臼・亜脱臼の発生率は0.1-0.3%に減少したと言われています。 しかし、減少により、脱臼の診断、治療を行ったことがない整形外科医が多いことも事実です。 当科では超音波、レントゲンを使用して確実に診断を行い、早期であればリーメンビューゲル装具(図1)により、 また、遅れて診断された場合には牽引治療等を駆使して脱臼の整復を行っております。

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(図1)

先天性内反足

生まれつきの足の変形で、①尖足、②内反、③内転、④凹足の4つの変形が複合している先天疾患です(図2)。日本での発生頻度は約0.1%と言われております。 当院では診断後早期から、世界的にゴールデンスタンダードな治療であるPonseti法を用いて治療を行っております(図3)。また、初期治療後は足部外転装具(図4)や ストレッチなどで矯正位の維持に努めております。残念ながら再発変形を起こしてしまった場合にも的確な手術治療を行っております。

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(図2)

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(図3)

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(図4)

外反扁平足

小児期の扁平足は症状がなければ基本的に治療は不要です。しかし、痛みや足に胼胝(タコ)ができてしまうような扁平足に対しては靴にインソールを入れるなどの装具治療(図5)、 また、場合によっては手術治療(図6)を行っております。

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(図5)

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(図6)